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HOME  >  大腸がんトピックス  >  【副作用】抗がん剤による副作用のセルフケア(9):骨髄抑制

大腸がんトピックス

公開日:2015.07.21

【副作用】
抗がん剤による副作用のセルフケア(9):骨髄抑制

抗がん剤はがん細胞に作用するだけでなく、正常な細胞へも影響を与えるため、副作用が現れることがあります。
そのため、抗がん剤治療を行うときには、副作用を軽減させる薬を用いることがあります。
また、患者さんが日頃からセルフケアを心がけることでも、副作用の予防や症状の軽減が期待できます。
「大腸がんトピックス」では、治療中に現れやすい副作用のセルフケアについて紹介していきます。

今回は、骨髄抑制のセルフケアについてご紹介します。

原因

抗がん剤によって、骨髄(血液細胞をつくる組織)の働きが抑制され、血液細胞である白血球(好中球)・赤血球・血小板が減少します。
減少した血液細胞の種類により、白血球(好中球)減少・赤血球減少・血小板減少の3つに分けられ、それに応じた症状・セルフケアがあります。

症状

血液細胞の減少は患者さんご自身では分かりにくいため、血液検査で定期的にチェックしていきます。
血液細胞が減少しているときには、次のような症状が現れることがあります。

【白血球(好中球)減少】
好中球は、白血球の成分のひとつです。
好中球には、体内に侵入した細菌やウイルスなどから体を守り、感染症を防ぐ働きがあります。
そのため、好中球が減少すると、体の抵抗力が落ち、感染症にかかりやすくなります。
感染症にかかると、発熱、悪寒、頭痛、関節痛、咳、鼻水、腹痛、下痢、吐き気、感染部位の腫れなどの症状が現れることがあります。

【赤血球減少】
赤血球には、全身に酸素を運ぶ働きがあります。
そのため、赤血球が減少すると、貧血になり、全身に酸素が行きわたらなくなります。
貧血になると、動悸、息切れ、疲労感、めまい、手足の冷え、顔面蒼白、頭痛、耳鳴りなどの症状が現れることがあります。

【血小板減少】
血小板には、血液を固め出血を止める働きがあります。
そのため、血小板が減少すると、出血が起こりやすく、また血が止まりにくくなったりします。
内出血(皮下出血)、歯磨きによる口内の出血、鼻血、血便、血尿などの症状が現れることがあります。

セルフケア

血液細胞が減少しているときに患者さんご自身ができるセルフケアには、減少した血液細胞の種類に応じて次のものがあります。

【白血球(好中球)減少】
白血球(好中球)減少では感染症の予防が大切です。

  • (1)食事の前、トイレや外出の後は、手洗いをしましょう。
  • (2)口内を清潔に保つために、食事の前後や外出後は、うがいをしましょう。
  • (3)体を清潔に保つために、毎日入浴やシャワーを行い、清潔な衣服に着替えましょう。
  • (4)できるだけ人ごみの多い場所は避けましょう。また、外出時はマスクを着用するとよいでしょう。
  • (5)好中球が減少しているときは、生ものは控え、なるべく火の通ったものを食べましょう。
  • (6)1日1回は体温を測る習慣をつけるとよいでしょう。

【赤血球減少】

  • (1)貧血によるめまいや立ちくらみの恐れがあるときは、ゆっくりと体を動かしましょう。
  • (2)動悸や息切れが起こらないように、ゆっくりと歩きましょう。
  • (3)タンパク質やビタミンB12などの栄養素を含む食品をバランスよく摂取しましょう。

【血小板減少】
血小板減少では出血の予防が大切です。

  • (1)転倒、外傷、打撲をしないよう心がけましょう。
  • (2)皮膚を傷つけないよう、ひげをそるときは電気カミソリを使いましょう。
  • (3)歯ぐきを傷つけないように、歯ブラシは毛が柔らかいものを選びましょう。
  • (4)排便時の出血を防ぐために、排便の際はなるべく力まないように注意しましょう。また、便が硬くならないように、消化のよい食事で便通を整えましょう。
  • (5)洋服や下着は体を締め付けないものを選び、ベルトをきつく締めないようにしましょう。
  • (6)アルコールには血液を固まりにくくする作用があるので、飲酒は控えましょう。
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当ウェブサイトは、大腸がんやその治療法などに関する一般的な情報を提供するものであり、特定の治療法などを推奨するものではありません。病状や治療法などに関しての判断は、担当医またはかかりつけの医療機関にご相談ください。